歯の神経を抜くと言われた方へ!歯医者が教える神経を抜く治療方法と痛みについて
歯の神経を抜いてはいけません!!歯の神経はとても大切です。
歯は残したほうがよいというのはご理解いただけると思います。しかし、抜いても入れ歯や差し歯、インプラントをすればよいとお思いではありませんか?むし歯の治療で、気軽に歯の神経をとっちゃいますね!なんていう歯科医師もいますが、歯の神経を残すことは本当に大切なことなのです。
神経の有る歯と無い歯では何が違うのでしょうか?
歯の神経がなくなると、歯が温かい・冷たい・しみる等が感じられなくなります。ですから、神経の有る歯より感覚が鈍いので、気づいた頃には神経の有る歯より虫歯が広がっていて状態が悪いことが多く見受けられます。
そして、神経がなくなった歯は通常、根にお薬を入れて治療されています。この状態の歯は健康な歯にくらべて乾燥してしまいますので、神経の有る歯より歯がもろくなり割れやすくなってしまいます。そして、割れてしまった歯の多くは抜歯されてしまいます。こうして、歯の神経が無くなると歯が抜かれてしまうまでの期間が短くなります。個人差はありますが、失った歯が増えるほど残った歯の負担が増えて、残った歯が割れたりしてダメになる速度が速くなり、どんどん歯が無くなっていく傾向があります。
なので、歯の神経を抜くと、「どんどん歯を抜かれしまう悪循環」になりますので、
できるだけぬかないようにしてください。
神経を抜かないといけないのはどんなケースか?
・神経が膿んでしまい、触るだけでも痛い場合。
歯髄壊死、もしくは、歯髄炎の状態。
・さらに痛みを我慢して、もう既に神経がなくなっている場合。
属に歯髄壊死、感染根管ともいいます。
・外からの強い衝撃で歯が割れてしまって、神経がむき出しの状態になり、感染を起こしてい
る場合。
いずれにしても、神経を処置しないと次の治療に進めない場合です。
実際に神経をとらないといけない場合、どの程度痛いのか?
実は歯の神経をとる場合、痛みはほとんどありません。
当然の事ですが、神経を処置するためには、麻酔が必要です。
しっかりと麻酔を効かしてあげれば、痛みは感じなくなります。
後は、神経を取る処置を神経を残すことなく取り切ることが大事です。
神経をきちんと取り切らないと、残髄炎というまた別の痛みが出てきます。
神経を取るのは、非常に簡単な治療です。
1回目は、麻酔と、マイクロスコープなどを利用して、神経を削除し、神経が入っていた場所の清掃、消毒、形成を行います。
2回目に、薬を入れて治療後の保護をします。
神経を取る手術は合計2回で終了します。
ただ、治療はこれだけで完了しません。(ここが、神経を抜く一番大変なポイントです。)
神経が無い歯は、非常にもろいので、補強を継続的にしていく必要があります。
この補強作業がそこから数回かかり、その分、費用も必要です。
(結論)虫歯で神経が無くなり、ついには歯を抜かれてしまうような悪循環にならないようにするためには?
大事なのは、定期的の歯科健診をして歯の磨き方を習ったり、虫歯を作らせないこと。そして虫歯を大きくしない事。(きっぱり)
その為には、ご自分でお口の中をコントロールできることが大切です。そして、虫歯が出来ても大きくなる前に治療することが出来れば大掛かりな治療にならずに済んでしまうことが多いのです。
また、しっかりと磨く事で、小さいを虫歯を消してしまう事もあるんですよ。
定期健診で歯磨きの仕方を振り返っててみたり、お口の中のメンテナンスをしてみませんか?予防に勝る治療はありません!
予防歯科という言葉も理解され標準になって来ました。昔では考えられない現象です。
難しい問題もあります。本来、予防歯科は、人間ドックと同じく自由診療に分類されます。
ただ、実際の診療現場では、歯周病と傷病名を付けてクリーニングしている歯科医院もあるようです。
この判断は実際には、歯周病になったら、歯周病自体、完全に治る即ち、完治する病気ではないので、何時でも傷病名をつけて治療する事は、理論的には、間違いではありません。
従って保険診療の適応にはなります。
しかし、予防歯科の定義では、自由診療。矛盾点は、実際あります。
矛盾点を直していけたらば、良いのですが、これからの歯科医院のあり方ですね。
当院のコダワリ・ポイント
では、現在すでに虫歯が大きい時はどうすればよいでしょうか?
他の歯医者さんで歯の神経を保存できないような状況と言われても諦めないでください。患者さんご自身も出来ることなら神経を抜きたくないと思われる方もいると思います。
その様な時に当院で適用しているのがMTAでの治療法です。
MTAとはMineral Trioxide Aggregateの略で、1990年代初頭にアメリカで開発された歯内治療用材料です。1998年にProRoot MTA(Dentsply Tulsa Dental)として製品化され様々な臨床応用が認められているのですが、日本国内で歯科用覆髄材料として薬事承認されたのは2007年4月と比較的新しい治療材料です。
このMTAをどのように治療に使うかといいますと、MTAと精製水を適切な配分で混ぜて神経、もしくは神経の近いところに塗ります。そうすると虫歯のバイ菌だけが死滅します。つまり神経のある歯は、神経を取らないで済むのです。
MTAは、強いアルカリ性で、ばい菌だけを殺し歯の神経を保存できるのです。すごく簡単に説明になってしまいましたが、実際は神経の炎症状態を見極めないといけないので、ちょっと難しいです。
そんな難しいMTA治療ではありますが、肉眼で見えないところまで確認できる歯科用マイクロスコープであればMTAを最大限に活かすことができる治療が可能です。
いや、歯科用マイクロスコープなければ、この治療は不可能です。不可能は言い過ぎかもしれませんが、治療に100%はありえません。ただ最大限そこに近づける治療が可能になる、これだけは確かです。
このMTAというお薬を使うことで歯の神経を残し、20年,30年後もご自分の歯で元気に生活できるよう、今ある歯を残していくため大きな助けとなっています。
ただ1つ残念な事ですが・・・MTAを使用する治療法は、現在保険診療には適応されていません。従って、被せる歯の詰め物も自由診療になります。
保険が適用できない分、費用はどうしても高額になってしまいますが、20年,30年後も自分自身の歯で生活できることの意味をじっくり考えてみてください。
ボトックス治療は歯医者でも施術可能?にお答えします(詳しく知りたい方向け)
ボトックス治療とは?歯医者で施術できるの?
ボトックスと聞くと、日本人にとっては、美容診療の印象が強いかと思います。
美容診療では、眉間のしわの除去、おでこのしわなどでは、ボトックスを注入しています。
しかし、ボトックス治療は美容だけではなく様々治療で利用されており、保険適応で施術可能な疾患も多くあります。
また、欧米に目を向けると
現在が日本で美容診療で行うボトックス治療が、歯科治療の1つとして行われているほど非常にポピュラーな治療方法になっています。
ボトックスについて(詳しく知りたい方向け)
ボトックスとは、ボツリヌス毒素製剤の一つです。
そのボツリヌスとは、難しくいうと、クロストリジウム属、グラム陽性桿菌であり、7種類(A.B.C.D.E.F.G)の血清型があります。
ヒトに対する中毒は、A.B.E.Fとされています。
現在、使用しているのは、主にB型です。
治療では、ボツリヌス菌が作り出す外毒素で、これは、ボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)を使用します。
この毒素は、あくまで、菌ではなくたんぱく質です。
つまり、菌を注入するのではなく、たんぱく質を注入するということです。
ボツリヌストキシンの歴史(詳しく知りたい方向け)
1980年にアメリカで眼科の斜視に対して初めて臨床応用後に、眼振・片側顔面けいれん・眼瞼けいれん・頸部ジストニーに応用されました。
1989年には、アメリカFDAにて、使用承認されました。
一方、日本では1996年に、これまた眼科の眼瞼痙攣で承認されています。
その後、日本では、片側眼瞼痙攣、痙性斜頸、痙縮などの症状に薬事承認されました。
そして、2012年重症腋窩多汗症
また、2015年にはアメリカ・イギリスにおいて、片頭痛にて承認を受けました。
つまり、まだまだ新しい薬だという事です。
主な作用は、ボツリヌス菌が産出するボツリヌス毒素を筋肉内に注射して、筋肉の過活動や緊張の改善を図る治療法です。
歯科における主な適応症例としては、
・ブラキシズム
・顎関節症
・咬筋肥大
・ガミースマイル
・オトガイの梅干し
などが存在ます。
これらは全て、ボトックスをある一定の濃度に希釈してそれぞれ必要な筋肉内に注射する事が必要になります。
歯ぎしり・食いしばり・噛み締めは何がよくないの?
下記のような症状がある方は、食いしばっている可能性があります。
1、口腔内の症状としては、虫歯ではないのに、歯がしみる
2、頭痛がある
3、ご自身で日中、夜間ともに、くいしばりの自覚がある。
4、歯科用、マウスピースは持っていますが、煩わしくて装着していない。
5、朝起きると、なんとなく顎が痛い。
また、仕事中や睡眠中に無意識に、グッと嚙み締めていることもあります。
これらは、咬筋と呼ばれる咬む筋肉が肥大しており、咬む力が強い状態です。
その結果、様々な症状が出ます。
具体的には、
1、歯が割れたり、被せ物が壊れる。
2、知覚過敏や歯にくさび状欠損がある。
3、歯ブラシが良いのに歯周ポケットが改善しない。
4、顎が痛くてお口があきづらい、又は咬めない。
などが、あげられます。
ボトックス治療で、歯ぎしり・食いしばり・噛み締めが改善されるの?
歯ぎしり・食いしばり・噛み締めに対する治療方法としては、
先ずは「理学療法」もしくは、「認知行動療法」が挙げられます。
それでもなお改善しない場合には、咬筋ボツリヌス療法(=ボトックス注射)が必要になります。
ボトックス注射により、咬筋と呼ばれる咬む筋肉がゆるむので、歯ぎしり・食いしばり・噛み締めの改善に繋がります。
美容診療で目尻やおでこに打つよりは、痛くないという方が多いです。(勿論、痛いという方もいらっしゃいます。)
しかし、あくまで筋肉層に注入するので、打ったあとに違和感はあります。
ボトックス注射って、具体的にどんなことをするの?
まずは、ボツリヌス製剤、生理食塩水、調整用シリンジ、調整用注射針、施術用シリンジ、施術用注射針、を用意する必要があります。
ステップ1:製剤の調整
ボツリヌス製剤は、冷凍保存です。
バイアル瓶の底に白い粉末が見え、これがボツリヌス製剤です。症例に合わせて必要に応じた濃度を決定し、生理食塩水で調整、希釈を行います。
ステップ2:バイアルから施術用シリンジに吸引
調整用シリンジで施術用シリンジに変性の原因とならなくするために、泡立てないようゆっくりと攪拌させて、施術用シリンジに必要量を吸引して、施術用注射針を装着します。
ステップ3:刺入
刺入には以下の部分に注意が必要になります。
・自発痛や圧痛の部位
・顔の左右差の確認
・性差、年齢、BMI
・筋肉の活動量
・開口量
・顔面動脈、顔面静脈とその枝の走行
・耳下腺、顎下腺の位置
・顔の脂肪層の厚み
・咬筋最大膨隆部、起始部、停止部
などがあげられます。
ボトックス注射の料金と保険適応
当院では、左右同時に1回で、\50000(税別)で施術しています。
現在、歯科におけるボトックス治療法は、全ての治療で保険診療適応外になっております。
ボトックス注射のよくある質問(エラへの効果は? 失敗する?打ち続けると?やめたらどうなる?)
エラボトックスは効果あるの?
顎やエラが、スッキリとなります。
エラと言われるとトカゲの様な雰囲気を醸し出しますが、実際にはそうではありません。
咬筋と呼ばれる筋肉がそのエラの部分にはあります。
咬筋にボトックスを注入する事で咬筋の緊張が阻害されます。
即ち、食いしばりが少なくなります。つまり、食いしばりの力が弱くなります。
咬筋の緊張が減少する事で、咬筋の発達が阻害されていきます。
従いまして、咬筋の大きさが小さくなくなるという訳です。
見た目は、顎がスッキリとした顔貌になります。
ボトックスは失敗したら死亡するの?
失敗しても致死量には至りません。
投与部位を誤ると、効果が減弱してくる数か月後まで、元の状態に戻すことが出来なくなります。
しかしながら、目的以外の筋肉に注射してしまっても数か月すれば元に戻ります。
ボトックスの致死量は、3,500~500,000単位です。
中毒の発症量は、数百単位以上でなります。
歯科における咬筋での投与は、最大で50単位です。
万が一、失敗したとしても、数か月で元に戻りますし、その影響も限定的になります。
ボトックスを打ち続けたらどうなるの?
耐性がつくため、半年程度を開けて継続を推奨。期間を開けたら、効果は継続します
どんな薬物にでも、そうなのですが、薬物耐性というものがあります。
つまり、何回も続けていると効果がなくなるということです。
ボトックスも同様です。一定の期間を開けずに打ち続けていると耐性が出来てボトックスの効果が少なくなります。
従いまして、1回投与したら、数か月は、空けて投与する事が推奨されています。
その期間は、概ね半年間とされています。
ボトックス注射をやめるとどうなるの?
結論:やめれば、単純に、徐々に元に戻ります。
ボトックス注射にアレルギーは存在するの?
結論:報告されているアレルギーは、軽度ですがあります。
かゆみ、息苦しさ、動悸、浮腫などがあげられます。
息苦しさや、動悸が激しい場合には、アナフィラキシーショックと判断してエピペンなどの、アドレナリン投与をする場合もあるようです。
※当院では、まだ、そういった事例はありません。
ボトックス治療のメリットとデメリット(歯ぎしり・食いしばり・噛み締めの改善)
歯ぎしり・食いしばり・噛み締め改善として歯科でも治療可能なボトックス注射ですが、メリットとデメリットについてご理解いただいた上で、施術に望んでいただければと思います。
ボトックス注射のメリットとは?
ボトックスのメリットは、次の4項目があげられます。
●メリット①
筋肉の過剰な緊張を緩和することで、歯ぎしり・食いしばり・噛み締めが改善されますが、
副作用がほとんどがありません。
●メリット②
比較的手軽に治療を受けることができ、注射をする以外のことは、不要です。
個人差はありますが、施術時間は10分程度と短いです。
マウスピースの装着、認知行動療法、理学療法などの煩わしさから解放されます。
●メリット③
薬物療法の減量もしくは、中止ができます。
●メリット④
繰り返しボトックスの治療をする事で、効果の持続期間が長くなり、投与間隔も広がる傾向があります。
ボトックス注射のデメリットとは?
ボトックスのデメリットは、次の4項目があります。
▲デメリット①
効果の奏功が弱い、また、減弱しても、基本的には2か月程度は、抗体産生防止のため、追加接種はしない方が良いです。
▲デメリット②
内出血のリスクはありますが、ほぼ1週間程度で消失します。
▲デメリット③
ボツリヌストキシンに限りませんが、異物の注入によって軽度のアレルギー反応を起こすことが稀にあります。
▲デメリット④
投与部位を誤ると、効果が減弱してくる数か月後まで元の状態に戻すことが出来ません。
ボトックス注射を行う上で注意点やリスクはあるの?
リスクや注意点には、次の6項目があげられます。
▲注意点・リスク①
歯科においては保険適応外治療になります。
▲注意点・リスク②
既往歴、現病歴、投薬の確認を行う必要があります。
▲注意点・リスク③
過剰投与をしてはいけません。
▲注意点・リスク④
過去にアナフィラキシーを発症したことのある患者には、投与する薬剤量を少なくすることが必要です
▲注意点・リスク⑤
期待できる効果、メリット、デメリットの説明が必要不可欠になります。
理解しないでの実施はお控えください。
▲注意点・リスク⑥
筋弛緩薬や筋弛緩作用のある薬剤との併用により、効果を増強させるリスクはあります。
▲注意点・リスク⑦
重度の呼吸機能障害者、妊婦・授乳婦の方は、利用しないでください。
歯医者で口臭治療は可能?口臭の原因・費用(保険診療・自由診療)についてお答えします
今更きけない、「口臭」って
口臭は、要するにお口が臭くなっている状態を言いますが、実際には自分の口臭にはなかなか気がつきません。
例えば暗い所から明るい所に移動した時、始めは良く見えませんが段々と明るさに慣れて見える順応と同じように、嗅覚も順応していきます。
自分の臭いに慣れてくると、臭いが気にならなくなり、そのうち自分の臭いの自覚ができなくなります。
しかし、このコロナの時代になり、マスクを着用する機会が増えた結果
マスク越しに自分の口臭に気が付く様になってきました。(順応でも臭いものは、臭く感じます。)
実は、口臭には、「普通の口臭」と「病気から来る口臭」に大きく2つに分かれます。
・普通の口臭
普通と言っても、体臭同じように個人差があり、様々な臭いがあります。
具体的な成分は良くわかっていないのが現状ですが、虫歯や歯周病でなくてもある程度の口臭は、個体差であると私は思っています。
それは、食べ物や嗜好品に関係するとも考えられています。
・病気から来る口臭
これは何らかの病気により臭いが発生するもので、お口の中では、
「虫歯や歯周病によるもの」「全身疾患由来によるもの」とに分かれています。
これらの成分は、主に硫化水素やメチルカプタンなどの物質で、その量と程度により様々な臭いが発生するといわれています。
歯医者でも可能な、口臭の治療法とは
口臭の治療法は、ごくシンプルです。
歯周病であれば、歯周病の治療をする。
虫歯であれば、虫歯の治療をする。といった原因に対する治療です。
病気から来る口臭に対しても同様です。
その疾患をしっかりと治療する。といった方法が必要になります。
なお、口臭治療の中で1番難しいのは、口臭がそれほど無いのに自分は口臭があると思ってしまう自臭症という病気です。
これは、精神的な障害があるといわれ、なかなか改善は難しいです。
また、個人が持つ体臭から来る臭いも同じです。これは、原因が不明で、改善するのが難しいとされています。
歯医者で口臭の検査をすることができます
口臭検査機器という機械を取り扱っている医院では口臭の検査が可能です。
臭いの物資を数値化する機械で、呼気を機械に出して呼気中の硫化水素やメチルカプタンなどの臭いの物質の量を測る機械です。
しかし、それだけがくさい臭いの発生だけだとは、言い難く、本当の口臭検査とは言えない現実もあります。
実際に、歯医者で口臭治療するのはどうしたら?
いくつかある口臭の中で歯科医院で治療出来る口臭は、真性口臭といいます。
これは、急にかかるものではありません。
この口臭を起こす原因は、お口の中の汚れや歯周病、放置した虫歯の中に生息する細菌達の仕業です。
要するに、しっかりと虫歯を治し、また、歯周病なども治してキチンと歯磨きをする事でほとんどの口臭は改善出来るはずです。
歯医者の口臭治療の費用
口臭治療という名目での保険診療はありませんが、
歯周病や虫歯治療という口臭の原因を治療していくことは可能です。
日本では、虫歯や歯周病の治療は、保険診療で認められています。
ただ、1回でそれらを全て治療するのは、認められておらず、決まった回数を、歯科医院に通う必要があります。
また、保険診療では診療時間に限りがありますので、多くの虫歯や進行した歯周病を1度に治す事は難しい可能性もあります。
値段は、保険診療での、虫歯治療、歯周病治療もありますし、自由診療での虫歯治療、歯周病治療もあります。
違いは、使う材質や費やす時間によって、保険であったり自費であったりしますが、被せ物が引っかかり、汚れが貯まる様な治療は、自由診療ではありません。
丁寧に自分の歯と同じように被せたり詰め物をする為にはやはり保険診療でなく自由診療が適していると思います。
また、歯周病では、ご自身で歯を磨くのは勿論の事、表面に付いている汚れだけではなく、歯周ポケットと呼ばれる歯の周りの中の汚れまで取り去る事が必要になります。
歯の本数が多く残っている方は、汚れを取り去るのに時間がかかります。
従って、1回の治療時間を長くする必要があります。
保険診療では、1回に出来る歯の本数が決められています。
自由診療であれば、治療時間は長く取れますし、本数が残っている場合より多く治療が出来ます。
メリットは、多くの汚れが取れれば、その分、細菌の繁殖が抑えられるし、その分歯周病の治りも早い事です。
汚れ残しは禁物です。
ちょっとの汚れ残しが、また細菌の繁殖に繋がるからです。
確実に、汚れを取っておくことが、どちらにせよ、大事です。
口臭は治らないケースもあります
口臭の原因である、虫歯や歯周病、また、全身疾患などの治療をしても、治らないケースもあるかとは思いますが、正直、それを治すのは、難しいかもしれません。
なぜなら嗅覚は感覚なので、臭いと思えば臭くなくとも臭いと感じるので、その感覚を治すには、精神状態も治さないと難しいからです。
口臭の臭さにこまったらまずは相談してみることをおすすめします。
医療法人社団「躍松会」を設立しました。
医療法人社団設立のご報告
皆様のおかげ様で、平成元年2月に高倉歯科クリニックとして、世田谷区松原三丁目39番30号カーサタカクラ202号に当院を開設しました。
開設後、31年余り地域に密着した歯科医院をめざして、日々診療していました。
大変ありがたいことに開設当初から年を追うごと患者さんが増えていきました。
増えていったのは、患者さんからの紹介と口コミが大きな理由でした。
大変ありがたく、当院をご紹介頂く機会が多いのですが、その一方で
ここ約10年でインターネットを通じて当院を知っていただくことが大きく増えました。
昔は、歯科医院の広告の多くは、電柱やら、駅の中などが、中心でした。
勿論、今でも昔ながらの電柱、駅看板の広告を出している医院もあります
しかしながら、インターネットで医院を知っていただくことの影響が大きくなっているのが現状です。
インターネットによる変化
インターネットで医院を知っていただく患者さんが増えるにつれ、新しい患者さんの来院理由が大きく変わりました。
具体的には
・ブログやHPを読んで来院される方が多く、治療姿勢や当院の理念、治療の概要について理解して来院をしてくださること
・遠方の方もインターネットで当院をしっていただき、遠方から予約を取り、診療しにきてくだること
患者さんも、近所の方から、わざわざ遠方からネットの情報を頼りに来院してくれる機会が多くなりました。
これは、通常の看板や電柱広告ではなかった現象です。
近所の患者さんが当院を選んで来院して頂く事は、勿論、大変嬉しい事ですが、ネットを頼りに遠方から宿泊までしてくれて当院に来院して頂けるのは、本当にありがたい事です。
当院のブログや想いに賛同して来院していただけるのは、歯医者冥利につきます。
また一方で、インターネットによる歯医者業界全体への弊害もあります。
・口コミが非常に重要ですが、信頼性が欠けるものがまだまだ多い
・患者さんには紹介できないほど質の悪い歯医者であっても、広告にお金をかければ患者さんが来院してしまう
など、インターネットにより不確かな情報が増え、ご自身にあった医院を選ぶのがより困難になりました。
さらに、そういった質が良いとは言えないような広告を悪用している歯科医院や業者が増えているのも現実です。
患者さんに、それをどう判断していただくのが、これからの当院の務めだとも思っています。
自宅に近いから、通い安いから、というある意味コスト優先による歯科医院の選択は、長い目線でみれば正直正しくはありません。
患者さんが治療したい内容を長期的な観点から確実にしっかりと治療をすることが、本来の歯科治療だと、私は思っています。
広告、宣伝は、明らかに必要なものですが、過剰な広告宣伝費をかけることは、最終的には、患者さんに負担がかかります。つまり、本当の良い治療が出来なくなる可能性もある行為だと思います。
当院では、一切そういう業者には頼らないようにしています。こういったブログを通して患者さんに伝えていきたいと思います。これは、私及び躍松会の基本精神です。
確実な治療をすれば、歯はそれなりに長持ちします。
でも、ある程度時間も手間もかかるのは現実です。
雑に治療すれば、暫くしてから、必ずやり直しになります。
これは、治療ではなく、歯の破壊と同じで、長期的には後悔する選択です。
皆様に寄り添った、歯科治療を目指していければと思います。
歯科設備(CT,マイクロスコープなど)による大きな変化
変わったのは、インターネットだけではりません。歯科設備も同じくらい大きく変化しました。
開業当初には、5000万以上の歯科用CT装置も年々、価格も安く、また精度も良くなっています。
今では1500万程まで価格が下がり、我々の手が届かない機器ではなくなりました。
歯科用CTは、それぞれの歯科の症状に対する診断には欠かせない機器です。
歯科顕微鏡が日本に導入されたのは、約2000年頃です。
私が開業した1981年には、日本には歯科顕微鏡(マイクロスコープ)はありませんでした。
この歯科顕微鏡(マイクロスコープ)は、今までの歯科業界の治療法を、大きく180度変化させる機材でした。
今まで見えなかった物が、マイクロスコープにより見えるようになったのです。
医療においても同じですが、見えない部位を完全に治療する事は、ある意味では医師の経験と勘みたいになっています。当然、それだけでは、失敗もあります。
でも見えれば、違います。失敗しなくなります。
この技術進歩により、治療の質が大きく改善しました。
歯科治療では、こういった設備の重要性が上がりました。
一方で、その設備を扱う技術、診断がより一層重要になります。
我々歯科医師は、卒業、開業してからもその技術や機器を使いこなす知識を継続的に更新する必要があります。
新しい技術を習得するのであれば、様々な講習会に出たり、使いこなす技も知識も習得することの難易度が上がります。
(特に、マイクロスコープは非常に難易度が高い技術です。お口の中を鏡で見るので前後左右がすべて逆になります。)
それとは別に、歯科医師は、地域医療での貢献、老人ホームへの訪問診療、乳幼児歯科健診、障がい者歯科治療などの診療をすることも大きな役割です。
昔は、今程、老人ホームの存在も少なかったのですが、現在では老人ホームの数も増え、地域貢献として大きな役割だと感じます。
さらに、これからの患者さんの治療内容の向上の為にも、きちんとした歯に関する情報の提供や知識、講習活動も必要になっています。
これらをつつがなく、また、時代にあった形で提供できるよう高倉歯科クリニックを法人化する事にしました。
法人化にする事で、設備にかける費用の捻出、また歯科医師の講習会や勉強会、研修も容易になります。
「躍松会」設立の思いと経緯
法人設立の名称由来は、これからも医療の充実を図り、将来の歯科医療をより躍進させる為の一翼を担いたいという強い想いから、「躍」の一文字をとり、また開設地でゆかりのある松原町より一文字をとり、躍松会としました。
理事には、医師1名、監事には医学部大学病院の主任教授の医師を迎えています。
今後は医科と歯科との連携も視野にいれています。
なぜなら、医科の疾患と歯科の疾患には密接な関係があるからです。
これからも、
・地域医療の貢献
・最先端の歯科治療の提供
・医科との将来
・密接な連携
を見据えて医療法人社団躍松会という法人を設立しました。
医療法人社団躍松会には、大きく2種類の診療方針があります。1つは、理事長の私が掲げる高倉歯科マインドクリニック(患者さんの希望に寄り添う治療)と、医療法人社団躍松会、高倉歯科クリニック(歯科治療としてエビデンスに基ずく治療)の本来の診療です。
どちらが、患者様に合うのかは、担当の歯科医師や衛生士と、患者様自身が相談して体験すると思います。ご自身で体験してください。
但し、最終的なコンセプトは、同じです、あくまでも、患者さんの為、これは、一緒です。
医療法人社団躍松会、高倉歯科クリニック、これからも、宜しくお願いします。
医療法人社団躍松会
高倉歯科クリニック
理事長 高倉 寛