ボトックス治療のメリットとデメリット(歯ぎしり・食いしばり・噛み締めの改善)
歯ぎしり・食いしばり・噛み締め改善として歯科でも治療可能なボトックス注射ですが、メリットとデメリットについてご理解いただいた上で、施術に望んでいただければと思います。
ボトックス注射のメリットとは?
ボトックスのメリットは、次の4項目があげられます。
●メリット①
筋肉の過剰な緊張を緩和することで、歯ぎしり・食いしばり・噛み締めが改善されますが、
副作用がほとんどがありません。
●メリット②
比較的手軽に治療を受けることができ、注射をする以外のことは、不要です。
個人差はありますが、施術時間は10分程度と短いです。
マウスピースの装着、認知行動療法、理学療法などの煩わしさから解放されます。
●メリット③
薬物療法の減量もしくは、中止ができます。
●メリット④
繰り返しボトックスの治療をする事で、効果の持続期間が長くなり、投与間隔も広がる傾向があります。
ボトックス注射のデメリットとは?
ボトックスのデメリットは、次の4項目があります。
▲デメリット①
効果の奏功が弱い、また、減弱しても、基本的には2か月程度は、抗体産生防止のため、追加接種はしない方が良いです。
▲デメリット②
内出血のリスクはありますが、ほぼ1週間程度で消失します。
▲デメリット③
ボツリヌストキシンに限りませんが、異物の注入によって軽度のアレルギー反応を起こすことが稀にあります。
▲デメリット④
投与部位を誤ると、効果が減弱してくる数か月後まで元の状態に戻すことが出来ません。
ボトックス注射を行う上で注意点やリスクはあるの?
リスクや注意点には、次の6項目があげられます。
▲注意点・リスク①
歯科においては保険適応外治療になります。
▲注意点・リスク②
既往歴、現病歴、投薬の確認を行う必要があります。
▲注意点・リスク③
過剰投与をしてはいけません。
▲注意点・リスク④
過去にアナフィラキシーを発症したことのある患者には、投与する薬剤量を少なくすることが必要です
▲注意点・リスク⑤
期待できる効果、メリット、デメリットの説明が必要不可欠になります。
理解しないでの実施はお控えください。
▲注意点・リスク⑥
筋弛緩薬や筋弛緩作用のある薬剤との併用により、効果を増強させるリスクはあります。
▲注意点・リスク⑦
重度の呼吸機能障害者、妊婦・授乳婦の方は、利用しないでください。
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