突然、歯が痛くなったり腫れたりして歯医者さんに行ったら、「この歯は抜かないといけません」と言われたことはありませんか?特に奥歯の場合、抜いてしまうと食事が楽しめなくなるんじゃないか、と不安になりますよね。
実は先日、そんな不安を抱えて当院に来てくださった患者さんがいらっしゃいました。その方の体験談を通して、歯を守ることの大切さと、最新の歯科治療の可能性についてお話ししていきます。
この患者さん、実は他の歯医者さんで「歯が割れているので抜歯しかありません」と言われていたんです。でも、どうしても自分の歯を失いたくないという思いで、当院に相談に来てくださいました。
これ、とっても大事なポイントなんです。日本歯科医療管理学会の調査によると、第二の意見を求めた患者さんの約40%が、初診時とは異なる治療オプションを提示されたそうです。つまり、諦めずに別の専門医の意見を聞くことで、新しい可能性が開けるかもしれないんです。
当院では、まずCTを使って詳しく歯を観察しました。CTって聞くと怖そうに感じるかもしれませんが、歯科用CTは痛みも放射線量も少なく、安心して受けられる検査なんです。
このCT検査で驚くべきことが分かりました。なんと、歯の破折線が見当たらなかったんです!他の歯医者さんでは見逃されていた可能性が、最新技術を使うことで明らかになったんですね。
CTに続いて、当院ではマイクロスコープという特殊な顕微鏡を使って、さらに詳しく歯を観察しました。このマイクロスコープ、なんと肉眼の20倍もの精度で歯を見ることができるんです。
驚くことに、マイクロスコープで見ても、歯に大きな破折は見つかりませんでした。これはつまり、歯を保存できる可能性が高いということなんです。
ここからが本当に重要なポイントです。当院では、MTAという特殊な材料を使った治療を行っています。MTAって何?って思われるかもしれませんね。
MTAは、Mineral Trioxide Aggregateの略で、1990年代にアメリカで開発された新しい歯科治療材料なんです。このMTAの特徴は、強いアルカリ性を持っていて、虫歯菌を退治しつつ、歯の神経を守れるということ。
つまり、従来なら「神経を抜くしかない」と言われていたような状況でも、歯の神経を残せる可能性が高くなるんです。これ、すごく重要なことなんです。
歯の神経って、単に痛みを感じるだけじゃないんです。実は、歯の栄養や水分を運ぶ重要な役割を担っているんです。神経のある歯は、言わば「生きている歯」。冷たいものや熱いものを感じ取り、虫歯などの異常をいち早く察知してくれるんです。
一方、神経を抜いた歯はどうでしょう。確かに痛みはなくなりますが、同時に歯の感覚も失われてしまいます。そうすると、虫歯ができても気づきにくくなってしまうんです。
さらに、神経のない歯は乾燥しやすく、もろくなりがち。結果として、割れやすくなってしまうんです。歯が割れてしまうと、最悪の場合抜歯になることも…。
つまり、歯の神経を残すことは、長期的に見てとても大切なことなんです。
実際に当院でMTA治療を受けた患者さんは、こんな感想を述べています:
「最初は不安でしたが、先生が丁寧に説明してくれたので安心して治療を受けられました。治療後は痛みもなくなり、何より自分の歯が残せて本当に嬉しいです。これからも大切にケアしていきたいと思います。」
この言葉を聞くと、私たち歯科医師冥利に尽きます。歯を守ることができて、患者さんに喜んでいただける。これ以上の幸せはありません。
今回お話ししたように、歯科医療は日々進歩しています。昔なら諦めるしかなかった歯も、今では守れる可能性が高くなっているんです。
もし「この歯はもうダメかも…」と思っても、すぐに諦めないでください。セカンドオピニオンを求めることも大切です。そして何より、日々の予防を大切にしてください。
私たち高倉歯科医院は、患者さんの歯を守るために、最新の技術と知識を駆使して全力でサポートいたします。歯のことで悩んだら、ぜひ一度ご相談ください。きっと新しい可能性が見つかるはずです。
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