虫歯が進行して歯の神経まで感染を起こすと、鎮痛剤などを飲んでも効かない痛みが出てきます。 これは、歯の神経が感染して死んでしまうので、歯髄壊死と呼ばれる現象です。 歯をみたときに、実際に見えている部分はほんの少しで、半分以上は歯肉と呼ばれる肉に覆われています。 歯肉の中には、歯槽骨と呼ばれている骨があり、それが歯を支えています。 歯には歯根と呼ばれる根があり、半分以上は、その歯槽骨に植わっています。 だからこそ、物を咬むことができます。 そして、その咬む力は、およそ大人の体重1人分以上の咬む力を生み出しています。 また根には、人の身体の中と同じく神経があり、その神経があることで痛覚や触覚などの感覚があります。 さらにその神経がある事で歯の硬さや歯の再生を促しています。
歯の神経に炎症が起きるとその歯が痛くなります。 痛みは、最初は違和感やしみるといった程度ですが、歯の神経が死んでいくと、腐ってしまい、腐敗により、圧力が生じます。 そうなると、やがて痛みは大変大きなものになります。 具体的には ・鎮痛剤を服用しても神経での内圧がどんどんかかる様になり、痛み止めが効かなくなる ・その歯は、膿を持つ様になり、周りの支えている骨を溶かす ・その痛みは、歯の周りの骨が溶け出すと少しは良くなりますが、今度は、溶けた骨から穴が空き、歯肉から膿が出るようになる これは、歯の神経を処置した際に感染を起こしてしまった場合にも起こります。 最初はご自身の免疫力で、痛みもなくなるのですが、時間が経過すると、細菌が繫殖して歯の周りの組織を溶かしていきます。 慢性根尖性歯周炎と呼ばれる病気です。 これも痛みは、場合によって、想像以上に痛くなります。